「妊活」にイイことは?

妊婦さん【下痢】

実際のクライアントから頂いた
【妊活で気になること】Q&A

Q:妊婦さん「下痢がありました。
  何が原因なのか、心配です。」

A:「妊婦さんの軟便・下痢の原因、
  考えられるものとして、、、

  ①妊娠によるホルモンバランスの乱れ
  ②ウイルスや細菌の感染症、または
   消化器疾患によるもの
  ③特定の糖質の摂取

  これらによって下痢になることがあります。」

妊婦さんの軟便・下痢の原因

1つずつ、解説させていただきます。

①妊娠によるホルモンバランスについて

高温期や妊娠中は女性ホルモンである
「プロゲステロン」の分泌が増えることで腸に
影響します。

プロゲステロンは腸の蠕動運動
(ぜんどううんどう:便などを移動させる動き)
を抑える働きがあり、これが便秘の要因にと
なります。

逆に腸の動きを抑えることで、食べ物の
消化に時間がかかり下痢が起きる場合も
あります。

また、妊娠したことでホルモン分泌が変化しますが、
それが「消化器に影響しやすい自律神経」の
バランスの乱れにつながり、結果として下痢が
起きることもあります。

妊娠中に下痢をすると、流産してしまうのでは
ないかと心配される妊婦さんがいらっしゃい
ますが、大丈夫です。
下痢が流産の原因になることはありません。

例えばですが、妊娠しても約15%に自然流産が起こります。
またその多くは妊娠12週未満に起こる早期流産です。

この早期流産の原因は胎児の染色体異常などがほとんどで、
お母さんに何か問題があって起きるわけではありません。

②ウイルスや細菌の感染症、または消化器疾患による下痢

これは注意していただきたいです。

下痢に加えて嘔吐や発熱・腹痛のある場合です。
これはウイルスや細菌の感染症、または
消化器疾患による下痢の可能性もあります。
下痢が1日経っても治まらない場合には主治医の
先生に相談されてください。

③ 特定の糖質の摂取について

生モノ、油物、刺激物による下痢は
知っていらっしゃることと思います。

それら以外に、実は最近、世界的に注目されている
下痢の原因があります。

それが糖質です。
特にその糖質の中でも高FODMAP食は下痢に
繋がりやすいと最近の研究から報告があります。

この糖質の中の高FODMAP食は小腸で吸収されにくいです。
小腸内で糖質が吸収されずに濃度が上がると、
それを薄めようと水分が小腸内に引き込まれます。
そうするとおなかがゴロゴロしたり、
痛みや下痢が起こったりするのです。

さらにその糖質が大腸まで運ばれると腸内細菌のエサになり、
多量の水素ガスが発生して、おなかの張りやおならが増えます。

高FODMAP食、代表的なものとして、、、

◎フルーツジュース
(※レモンやライムジュースは低FODMAP食だそうです)

それ以外にも、

◎乳製品:牛乳、ヨーグルト
◎小麦製品:パン
◎食物繊維が豊富な食材:豆
◎ネギ類:玉ねぎ、ニンニク
◎発酵食品:納豆・キムチ

これらは高FODMAP食と言われています。

驚きますよね。
正直、私自身も驚きました。
今まで腸に良いと言われていたものが、
不調の原因になることもあるのですから。

もちろん上記の食材が身体に合ってる方も
いらっしゃるので、こればかりは
試してみないと分らないですよね。

高FODMAP食と低FODMAP食の見極め方も
難しいですが、細かく知りたい方は
「高FODMAP食」でGoogle検索してみて
ください。

最後に

基本的に妊婦さんの場合は、時期によって
味の好み・欲する食材も変わりますし、
その時その時に食べられるもの・飲めるものを
摂っていただくのが1番です。

もし「下痢・軟便になっているけど、なんだか
原因が分からない」「腸に良いことを色々と試したけど、
なかなか良くならないと」思われた場合には、
1度試してみてください。

世の中に絶対的な健康法はないな、と
改めて感じます(>_<)

明らかに悪いものは避け、
良いものも偏らず、ほどほどに。
このさじ加減が大切ですね。