鍼灸について

【鍼灸についてさらに詳しく】②鍼灸が適応の症状とは?

②鍼灸が適応の症状とは?

一般に、鍼灸療法は「肩こり」,「腰痛」、「膝痛」といったもの
にしか効果が無いように思われがちですが、他にも多くの
つらい症状や病気に効果があります。

鍼灸の適応症状について、
4つの報告をご紹介いたします。

①鍼灸の適応49疾患リスト(WHO草案、1996年)

②NIH(米国国立衛生研究所)パネルによる鍼に関する合意声明

③英国医学会(BMA)が鍼治療に関する報告書

④WHOのEssential Drugs and Medicines Policy伝統医学部門から鍼灸に関する報告書

※ちなみに「不妊症」に関するデータも多数存在するので
 他のページにて改めてご紹介いたします。

1つ目は、
下記の表はWHO(世界保健機構)が1996年に提案した鍼灸の適応症リストの草案です。

鍼灸の適応49疾患リスト(WHO草案、1996年)

(1)運動器系疾患:上顆炎(テニス肘)、頚部筋筋膜症、肩関節周囲炎、慢性関節リウマチ、捻挫と打撲、変形性膝関節症など

(2)消化器・呼吸器系疾患:胆石、胆道回虫症、胆道ジスキネジー、下痢・便秘、潰瘍性腸症候群、急性扁桃炎、咽頭炎、喉頭炎、慢性副鼻腔炎、気管支喘息など

(3)疼痛疾患:頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、坐骨神経痛、扁桃腺摘出術後疼痛、抜歯疼痛、ヘルペス後神経痛、三叉神経痛腎性疼痛、胆道仙痛

(4)循環器系疾患:狭心症を伴う虚血性心疾患、高血圧症、低血圧症、不整脈、神経循環性無力症など

(5)泌尿・産婦人科系疾患:月経困難症、分娩誘導、月経異常、女性不妊、男性不妊、インポテンス、遺尿症、尿失禁など

(6)その他の疾患:白血球減少症、近視、肥満、メニエール症候群、片麻痺、うつ病、薬物中毒、アルコール中毒など

※これらは臨床経験にもとづくものであり、
必ずしも研究上の裏付けを伴うものではありません。
鍼灸治療の幅広さが理解される資料です。

 

2つ目は、1997年、

NIH(米国国立衛生研究所)パネルによる鍼に関する合意声明(NIH Panel Issues Consensus Statement on Acupuncture,1997年11月5日)にて

鍼治療が、

・手術後および化学療法による吐き気と嘔吐
・妊娠悪阻(つわり)
・および手術後の歯痛

に有効であるという明確な科学的根拠があることを確認し、
科学的データは少ないながらも、

・薬物中毒
・脳卒中後のリハビリテーション
・頭痛
・月経痛
・テニス肘
・線維性筋痛(一般的筋肉痛)
・筋筋膜痛
・変形性関節症
・腰痛
・手根管症候群
・喘息

は有効である可能性があるとし、更にこれらに限定されるものではない
と記されています。 

 

3つ目は、2000年、

英国医学会(BMA)が鍼治療に関する報告書にて

背腰痛、嘔気・嘔吐、片頭痛、および歯痛において、
対照群(無治療や他の治療)よりも鍼治療に効果があることを
示唆する証拠がある」と結論しています。

 

4つ目は2002年

WHOのEssential Drugs and Medicines Policy伝統医学部門から鍼灸に関する報告書にて

ここには「臨床試験によって有効性が証明された」という多数の疾患・症状がリストアップしてあります。

放射線治療・化学療法による副作用
アレルギー性鼻炎(花粉症を含む)
胆石疝痛
うつ症状(抑うつ神経症および脳卒中後のうつ症状を含む)
細菌性赤痢
原発性月経困難症
急性心窩部痛(消化性潰瘍、急性・慢性胃炎、いわゆる胃痙攣の場合)
顔面部痛(頭蓋・下顎の障害を含む)
頭痛 
本態性高血圧症
一次性低血圧症
陣痛誘発
膝痛
白血球減少
腰痛
胎位異常
つわり
嘔気・嘔吐
頚部痛
歯科系の疼痛(歯痛および顎関節症を含む
肩関節周囲炎
手術後の疼痛
腎疝痛
関節リウマチ
坐骨神経痛
捻挫
脳血管障害
テニス肘

※これらはまだまだ研究段階の部分も多いです。
ただし、多くの研究者が国内でも海外でも鍼灸に可能性を感じ、
研究に取り組んでくれています。
今後さらに有効疾患や有効性は解明されていくと思われます。                                

参照:公益社団法人日本鍼灸師会「鍼灸って何だろう?-鍼灸の歴史」
  「こんな症状に効果があります-鍼灸の適応症、鍼灸はなぜ効くのですか?」
   明治国際医療大学「鍼灸医療の国際化、アメリカの鍼灸事情より」
   東京有明医療大学「鍼灸の世界-鍼灸の歴史」
   筑波技術大学保健科学部附属東西医学統合医療センター「鍼灸とは」

 

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